前回経理の仕事を6分類してみたが、 その中で一番「高度」な仕事は「資金繰り」だと思われる。「資金繰り」といっても実績表でなく予定表のことである。企業は 「手持ち資金」に「入金予定」をプラスして「支払予定」を差し引くことができれば永続する。当たり前のような話である。 この逆が1回でもあれば、 支払不能ということになる。「資金繰り予定」の計算式は実に簡単であるが、様々な要素があり、実際は難しい。
話は飛ぶが貨幣の機能は「価値尺度」「蓄蔵」「支払手段」だと言われている。この「支払手段」 の入りと出を計算するのが資金繰りということになる。支払手段に余裕や調達の可能性があれば新たな投資も可能である。 ところが逆であれば企業の存続自体が難しい。しかも、やっかいなことに損益計算(決算)が黒字であっても支払手段の余裕があるとは限らない。 そもそも決算書を作成する目的の会計と資金収支を計算する会計では目的が違う。したがって、 日常的な記帳をやったからっといって資金繰り計算には不十分である。しかし、日常的な記帳が十分でなければ、 なおさら資金繰り計算は不可能である。将来の資金予測には現在の状態を正確つかんでおくことが必須である。
資金繰り予定表や収支計算書と呼ばれるのには、これといった定まった形式はない。 要は各企業が支払手段である資金の予測を行うことができればよい。経理ナビの中心的な帳票は「収支予定表」であり、 すべての機能が収支予定表を作るためのものである、こう考えたほうが、このソフトの性格を理解しやすい。
次回から、収支予定表を使った「資金繰り」について書いていきます。